がん治療への効果が期待されているコロイドヨード。飲用の物があったり、点滴で体内に入れたり、吸引したり。治療法はさまざまで、またがん以外にもいろいろな疾患に効果があるとも。
そんなコロイドヨードですが、まだまだ世間に知られていないだけのことはあって、謎も多くあります。コロイドヨードとはいったい何なのかについてご紹介します。
コロイドヨードとは有機ヨード
元素の1つであるヨウ素。元素記号はIです。そのヨウ素はヨードとも呼ばれています。このヨード。そのままでは毒性を持つとされています。その毒性を無くすために水素と結合させてコロイド化したものが有機ヨードです。
ちなみにコロイド化とは、小さな粒子が液体などに分散して存在する状態のことをいいます。身近な物で言えばお茶や牛乳です。牛乳は水溶液の中に脂肪が分散したコロイドです。その他にバターや霧、アスファルト、インクなどもコロイド。身近に多くあるものなのです。
つまり、コロイドヨードとはコロイド化したヨード溶液という事になります。
コロイドヨード療法で使われるコロイドヨードの形状とは?
コロイドヨード療法では、コロイドヨードがさまざまな形状で使われます。代表的な物が飲用です。体の状態に合わせて原液や希釈液などを利用します。そして点滴液。こちらも液体ですが飲用とは異なり、点滴で体内に入れることになります。
他にも、点眼液やクリーム、吸入用などがあります。どのコロイドヨード製品を使うかは、疾患や状態など個人によって異なります。
コロイドヨードが使われる疾患
コロイドヨード療法がおこなわれる疾患もさまざまなものがあります。がん治療が代表的ですが、他にも脳血管障害、エイズを含むウィルス性の疾患、アレルギー疾患、皮膚疾患、緑内障などが適応疾患だとされています。
がんであれば内服や点滴。肺疾患なら吸引。皮膚疾患ならクリームなど使い分けられ、治療されます。
まとめ
がんをはじめ、血管障害やアトピーなどさまざまな疾患の治療時に使われるコロイドヨード。有害であるヨードをコロイド化し無害にすることでがんをはじめとする疾患の治療に使うことができます。コロイドヨードは体温をあげて、選択的にがん細胞に作用し、正常細胞を活性化するといわれています。
認知度の低い治療方法で、その効果は未知数ですが、海外では注目されているコロイドヨード。侵されている疾患に対しておこなう治療方法の1つの選択肢として、考えられるものがコロイドヨード療法なのではないでしょうか?